今日のSORABlog

訪問看護リハビリステーションSORAのブログ

在宅療養コラム~パーキンソン病編その3

今回はパーキンソン病の最終回として、ご家族の利用者様に対する支援内容、実際に訪問看護で行うご家族への指導内容と、早めのサービス介入が必要である利点、実際に利用者様から頂戴したお声についてもご紹介させていただきたいと思います。

はじめに

‘’病気を患ったら入院生活が当たり前‘’の時代から近年では訪問診療、訪問看護、訪問介護などの充実により
病気を抱えていても在宅での生活が可能な時代へと移り変わりました。
難病指定とされているパーキンソン病でも、住み慣れたご自宅で過ごす利用者様は増えており、SORAでもご依頼を受けることが大変多くなっています。

ご家族にご協力いただきたいこと

ご家族には大まかに以下の点をご協力いただくと、利用者様が住み慣れたご自宅で長期療養を送りやすいと考えます。

  1. ご家族による励まし、できないことへの理解と援助。
  2. ご家族は訪問看護師、リハビリ職員、ケアマネージャー様と相談して生活環境の実態に見合った福祉用具の導入などを考慮する。
  3. ご家族も病気の知識を深め、助言、支援が受けられる環境作りとご家族自身の休息を考えること。

これらを実現するために、SORAがご家族への適切な介護指導を行ったり、環境調整の支援、また、ご家族の介護疲労の状態を確認していきます。

よくあるご家族からの質問

Q、どの程度、手を貸してあげたらいいですか?

A、明らかにご自分でできることに手を貸す必要はないと思います。
むしろ病気の初期は時間がかかってもご自分でできることはやってみるように励まして、勧めてみて下さい。
治療開始により徐々にご自分でもできることを自覚できるようになり、日々の生活に自信が持てるようになると思います。
ただし、転倒の傾向がみられてきたときは注意が必要です。手を引いてあげたり、そばに寄り添うことでご本人の注意力が高まると考えています。

Q飲み込む力が弱くなってしまい、よくむせ込むようになりました。

A、嚥下障害が進行すると、嚥下の力が弱くなり飲食時にむせ込むようになります。
SORAでは嚥下テストを実施して、嚥下の評価を行い、早期からトロミ剤の使用を勧めています。
また、服薬時にも同様に飲み込むことが困難になるため内服を少量ずつ小分けにすることや、少し上を向いた状態での飲み込みを指導させていただいています。
現在では服薬補助ゼリーの市販もあるため使用を勧めたり、医師の判断で内服から貼付剤に変更することもあります。

Qパーキンソン病が進行すると、通院できなくなるのではないかと不安になります。

A、かかりつけ医への通院が困難になることを想定して、早い段階で訪問診療医の選定と介入を検討させていただいています。
ただし、かかりつけ医から訪問診療医に移行した場合でも、かかりつけ医との付き合いは続けていただきたいと思います。なぜなら、まったく無関係の他の病気を患う可能性が考えられるためです。
気軽に相談できる医師が近くにいるということは心強いことと思われます。

SORAでの支援の進め方と、早めのサービス介入の利点

一概にパーキンソン病といっても症状の出方は十人十色であるのが実際です。
そのため日常生活において、どのようなところが障害されているかを評価し、個別性のある計画を立案して、それに沿って支援を進めていきます。
SORAでは病状が初期のうちからサービス介入を始め、パーキンソン病の進行による生活障害を未然に予防できるように関わっていくことが必要であると考えています。
支援の中で、通院が難しくなってくれば訪問診療の勧め、転倒の傾向が見られ始めたら福祉用具(手すりやベッド柵、車椅子など)の利用の必要性を評価して、ケアマネージャー様に繋げることができます。

実際の利用者様、ご家族、ケアマネージャー様からの嬉しいお声

70代 女性より。

最初の一歩が出にくくて、バランスを崩していつ転ぶか不安だったんですけど、一旦座ってみることや足を擦ってみる方法を教えてもらったので足を出すコツが分かってきました。

80代 女性より。

下剤を飲むタイミングを教えてもらったから、お通じの時に息まなくてもスムーズに出るようになったみたい。どうしても出ない時には浣腸もしてもらえるから安心なの。

70代 男性のご家族より。

歩行器を導入してらったら方向転換の時に転びにくくなりました。歩行器を使うことに最初は抵抗があったみたいなんですけど、使い方を教えてもらったら扱いに慣れて本人も安心して使ってます。

Sケアマネージャー様より。

○○さんに担当してもらうと、Aさんの意欲が高まって良い状態を維持することができているようです。精神的にも落ち着いているのでこちらとしても関わりやすくて助かってます。いつもありがとうございます。

などの、お声をいただきました。それが私たちのやりがいに繋がっています。

最後に

SORAではパーキンソン病の事例に経験豊富な職員が対応いたしますので、ご本人を初め、ご家族とも信頼を築きやすく、安心できる支援が望めるのではないかと思います。
また、24時間緊急対応も行っておりますので、‘’こんな症状が出たんだけど、どうしよう?‘’など、不安なことに対してお電話いただければ適切な助言で対応させていただきます。

訪問看護介入前のお電話でのご相談やご面談だけでも随時、受け付けておりますので是非ともSORAにご相談ください。

パーキンソン病に関するSORAの支援のご紹介はこの回が最後となります。
ご清覧いただきありがとうございました。

 

 

関連記事