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(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)

一人暮らしの80代女性で、認知症の症状がありました。

利用者様のお子様から、「自分の代わりに、母が認知症の薬を定期的に飲むサポートと、認知症予防の頭の体操のサポートをして欲しい」というお話があり、私はご自宅に週4回、朝方に訪問していました。

 

(この方のように、認知症の方が一人暮らしをしているケースもあるんですね。)

ありますね。比較的症状の軽い方であれば一人で外出することもできます。

逆に、一人暮らしをしていると認知症になりやすいという面もあります。

一人暮らしだとどうしても閉鎖的な環境になり、外部とのやり取りがなくなってしまいます。特に人と話さなくなると、言葉に詰まってしまうなどの症状が出やすくなります。

 

(利用者様にはどのような対応をしましたか?)

まずお薬について、100円ショップでケースを買ってきて、内服薬を一週間セットしました。訪問時にケースを見て、服用していないようだったら、飲むように促していました。

次に頭の体操について、この方は算数が得意だったので、小学生用の計算ドリルを一緒に解いていました。

また、身体がすごく柔らかく、ヨガを一緒にやったりもしました。逆にこちらがヨガを教えてもらうこともありました。

 

(教えてもらうこともあるんですね!)

そうなんです!

 

(認知症の方からは看護師さんとして認識してもらっていたのですか?)

日によります。覚えていてくれている日もあれば、そうでない日もありました。

でも、毎朝「よくきてくれたね」と快く迎えてくれました。

 

(利用者様とすぐに打ち解けることはできましたか?)

すぐに仲良くなれました。元々人当たりの良い方で、すぐにご自身のことをたくさんお話ししてくれました。

私が「子供がいる」と話したら、「どんな子なの?」と質問してくれたこともありました。だから打ち解けるのに時間はかからなかったですね。

 

(難しかったことはありますか?)

食品管理についての伝え方や接し方ですね。

利用者様が冷蔵庫内の古い食材を食べてしまっていることがあったので、「これはもう古くなっていて身体に悪いから処分してもいい?」と確認するようにしていました。

すんなりOKをもらえれば処分できるのですが、「それはとっておいて」と言われてしまうこともあって…利用者様の私物はなかなか管理できないので、言い方や接し方を含めた対応が難しかったです。

 

(利用者様からはどのような言葉をかけてもらいましたか?)

「娘みたいな感じ」と言われたことがあります。あとは、「こうして頻繁に来てくれるだけでも全然違う」とも言ってくれました。

ご家族の方からは、「SORAのスタッフを通じて、母について初めて知ることがあった」と言われました。

私たちが1日の様子や連絡事項などをノートに記入し、ご家族に見ていただいていたのですが、その中には家族に見せない利用者様の姿もあったようです。

利用者様のお子様は海外にいらっしゃる方で、なかなか会えなかったこともあり、「週4回母のところに訪問し、私たちに様子を伝えてくれるので、とても良かったです」と言ってもらえました。