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贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(間質性肺炎・在宅酸素療法)

SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第6回です。

(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)

間質性肺炎を患っておられた80代前半の女性です。
当初ADLは自立されていて、週5日通われるデイサービスを楽しみにしておられました。
在宅酸素療法の管理と服薬のご支援で約2年介入させていただきました。
最期の数ヶ月はデイサービスにも通えず寝たきりの状態でしたが、
ご本人の強い要望でご自宅で過ごされました。

(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)

とても穏やかな表情でした。眉間には少しシワの跡が残っていました。
病状が進行してからは呼吸苦や咳嗽の頻度も増え、辛い思いをされたと思います。
また、普段は仕事が多忙で遠方に行かれている息子さんがこの日は東京に帰っていました。
息子さんの帰りをいつも待っていたご本人がこの日を選んだのかなと思わざるをえませんでした。

(ご本人との想い出は?)

優しく、いつも笑顔で迎えてくださる方でした。
看護師が来てくれるのを楽しみにしているとよく仰っていました。
ご自宅ではお一人で過ごされる時間が長いこともあり、
寂しさを紛らわすのに常にテレビをつけていると仰っていたのが印象的です。

また、お話もよく聞かせて下さる方だったのですが、ある日の訪問で
「楽しいこともあったけど、苦しいことの方がたくさんあった。我慢もたくさんした。」と
自身の家庭環境、生い立ちについて話して下さったことがありました。
過去様々な苦労があったからこそ、ご自宅で一人で過ごされる時間も頑張れていたのかなと思います。
息子さんには心配をかけないようにと、あまり多くのことは言わずにいたようですが、
息子さんのことをとても大切に思っていると話の中で仰られていたのが忘れられません。

(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)

介入当初から2年間、最期の日まで関わらせていただき、本当にありがとうございました。
ご本人様の自宅で過ごしたいという希望が叶ったこと、
最期の日に息子さんがそばにおられたことが何より良かったと感じています。

心よりご冥福をお祈りします。

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