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贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(肺がん末期)

SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第15回です。

(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)

肺がん末期と診断された60代前半の女性です。
数年前にお母様が亡くなられた後、お一人で生活されていました。
がんが脳転移、骨転移しておられ、病院での化学治療も継続されていました。
今回も入院治療後はご自宅に戻られる予定でしたが、
残念ながら病院にてお亡くなりになりました。

(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)

入院予定前日に臨時での訪問でした。
症状や不安な気持ちが強く、お一人ではいられない状況でした。
お食事も満足に取れず、お薬の飲み方もわからなくなってしまうほどで、
誰かの手助けが必要でした。
涙を流しながら「まだ諦めたくない、でももう終わりなのかな」と
病気とそれに対する気持ちと必死に戦っておられました。
入院を早めることとなり、
お部屋の整理や愛猫達のできる限りのお世話を手伝わせていただきました。
不安な気持ちを拭うように「きっと大丈夫だよね」『きっと大丈夫』と
何度もお互い手を握り合ったことが忘れられません。

(ご本人との想い出は?)

訪問させていただいたのは、約1か月の短い期間でした。
入院直前まで、症状がありながらもいつも通りの生活が送れていたため、
突然体調が崩れてきたことにかなり戸惑いがあったと思います。
病気に対して諦めたくないという気持ちをいつも話されていました。
大好きな猫ちゃん達を前に「この子達がいるから負けられないんです」と、
辛い症状や治療の副作用を一生懸命乗り越えておられました。
症状が出るたびに大きな不安に駆られ、涙を流しながらお話をされていました。
病気に関して、同じような境遇の人がいるのか、治療はどうしているのか、
などたくさん質問を受けました。
どれもご本人にとって 病気を受け入れる、希望を持ち続ける
大切な会話だったように思います。

(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)

たくさんの治療を乗り越えてこられましたね。
本当にお疲れさまでした。ゆっくりゆっくり休んでください。
猫ちゃん達は安全な場所にいるようですから、安心してくださいね。

心よりご冥福をお祈りいたします。

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