贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(肺がん末期)
SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第7回です。
(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)
検診で肺癌が発見され通院治療中だった80代後半の男性です。
お亡くなりになる1ヶ月前くらいから急にADLが低下し、
寝たきりの状態になってしまったということで介入しました。
お独り身でしたが、大家さんや近所のご友人がとてもよくしてくださっていました。
(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)
左肺の痛みのため右側臥位でおられ、顔色は真っ青で発語も難しく衰弱が著しい状態でした。
それでも看護師の声かけには頷かれ「苦しい。」との訴えに、
看護師が背中をさすり続けると安心されたご様子でした。
その数時間後に永眠されました。
(ご本人との想い出は?)
長年、某有名ホテルでシェフをしていた○○さん。
「私、〇〇さんのお料理を頂いていたかも知れないですよ。」と伝えると、
「おう、そうかそうか。」と笑って喜んで下さりました。
ケアに対して多くの会話は難しいことから毎回グーサインで返して下さりました。
(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)
担当者会議の日に
「俺はもう長いこと生きられないんだって医者が言ってたよ。ダメだって。」
と寂しそうに言っていたことが忘れられません。
でも「病院は嫌だ。家がいいさ。」と仰り、
それは大家さんと一緒に住んでいたころの思い出がたくさんだったからだと思っています。
タバコや競馬が大好きだった○○さん。
病状が悪化してもタバコは一日3本は吸っていましたね。
でも亡くなる日は6本続けて吸われましたね。
天国に行ったらまた大好きなタバコを吸って下さいね。
介入からとても短い間でしたがとても長い期間関わらせて頂いたような気がします。
本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りします。