贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(直腸がん・人工肛門)
SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第13回です。
(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)
がん末期の80代後半の女性です。
肺がんが直腸に転移し人工肛門を留置されており、
数年前から化学治療も継続されていました。
SORAが介入した時点では、「緩和ケア中心の治療」の状態で、
ご本人もご家族も「最終的には病院」というご希望をお持ちでした。
(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)
最後の訪問は入院される三日前でした。
その日は玄関の鍵が開いており、すぐそばのイスに腰かけて待っていて下さいました。
この頃は鍵の開け閉めに来るのも困難だったためキーボックスを使用していました。
しんどそうにされながらも、笑顔で「待ってたの。」と
いつものように仰って下さったのが忘れられません。
(ご本人との想い出は?)
あまり人に気を遣われるのを好まない様でしたが、
一方でご本人は看護師に対してとても気を遣う方でした。
最後の訪問のときも横になっていた方が楽だったと思うのですが、
看護師が薬のセットなどして動いている間は意地でも傍で過ごされていました。
何度も「横になってて大丈夫ですよ」とお声掛けし、一旦はベッドに入るのですが、
数分もしないうちに部屋から顔を覗かせていました。
「そっちにいた方がいい。」とこぼされたので、
そばに座って頂きお話しながら過ごしました。
不安も強かったのかなと思います。
(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)
ご本人・ご家族様ともに”最後は信頼している先生に診てもらいたい”
という希望が叶って良かったと思います。
ご家族も遠方から毎週ご自宅を訪問されており、
○○さんもとても頼れると安心されていました。
約半年間の支援となりましたが、関わらせて頂きありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。