贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(心筋梗塞後遺症)
SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第14回です。
(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)
心筋梗塞の既往がある80代後半の男性です。奥様と二人暮らしでした。
ある夏に熱中症で救急搬送され、その退院後から介入させていただきました。
認知症の進行も見られる状況で、さらにご本人は大柄な方だったので、
排泄・入浴など奥様だけでは不安ということで、
当初は入浴介助など清潔ケアと療養相談を目的とした介入でした。
その後、活動量・筋力が低下するなか排便コントロールも必要となり、
奥様の介護負担が大きくなってきたため、
ヘルパーさんにも協力をいただくことになった矢先のことでした。
(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)
最後の定期訪問では、やや眠そうなご様子でしたが、
挨拶すると目を開けて下さり「こんにちはー」と返して下さいました。
奥様と一緒に浣腸やお身体拭きをさせていただき、
お食事の量も減っていましたがジュースを美味しそうに飲まれていた姿が印象的です。
後日、奥様より緊急のお電話があり、
看護師がかけつけましたが救急搬送となり、最期は病院でお亡くなりになりました。
(ご本人との想い出は?)
入浴で寒かったり、浣腸や摘便で痛かったりしたこともあったと思いますが、
いつも「気持ちよかった」や「ありがとう」と、
欠かさず看護師に言葉をかけてくださっていました。
過去に英語でジャズを歌っていた経験がおありで、
ケア中に鼻歌で聞かせてくださったこともありました。
(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)
約二年間、関わらせていただきありがとうございました。
訪問看護というサービスへの戸惑いもあったと思いますが、
ご本人、奥様含めていつも温かく迎え入れて下さり、
スタッフの名前もすぐに覚えて下さったのがとても嬉しかったです。
〇〇さんは、最期まで奥様に見守られて幸せだったことと思います。
どうか、ゆっくりとお休みください。
心よりご冥福をお祈りいたします。