贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(脳梗塞後遺症・尿道カテーテル)
SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第12回です。
(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)
脳梗塞の後遺症や腰椎圧迫骨折があり、寝たきり状態だった80代後半の女性です。
SORA開設当時から約5年半、看護師とリハビリスタッフが介入させていただきました。
お身体が大きく、ケアの最中も体動が多いので当初はみんな苦労していましたが、
ご家族のご協力もあり、長くお付き合いさせていただくことができました。
(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)
いつも元気に受け答えしてくださる○○さんでしたが、
不随意の体動や嚥下能力の低下による栄養状態の低下、尿路感染の状態もあり
受け答えは短い言葉で、ご家族も心配されていました。
そんな中でもご家族の名前を呼ばれ、そばにいてほしいという訴えがありました。
ご家族はいつも通り優しく○○さんに声を掛けて、そばに寄り添っていました。
訪問が終わる時にはいつも手を握って「ありがとう」とお見送りして下さっていました。
その日は声は出ませんでしたが、
いつものようにぎゅっと手を握って下さったことをよく覚えています。
(ご本人との想い出は?)
とにかく息子様と仲が良く、お互いに大好きで、信頼し合っている姿が印象的です。
息子さんは「あなたの大好きな息子だよ」といつも声を掛け、
そばで手を握っていました。
○○さんは息子さんに「背中のオバケやって」とお願いしたりと、
息子さんが大好きな気持ちがいつも伝わってきていました。
背中のオバケとは、
ベッドに横になっている○○さんの後ろで添い寝することだそうです。
その姿はとても微笑ましく、お2人の絆を強く感じる瞬間でもありました。
訪問では毎回尿道バルーンの交換をしていました。
痛みも伴うような処置ですが、いつも一生懸命に協力して下さっていました。
(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)
○○さんとは5年半の長い期間関わらせて頂きました。
いつも可愛らしい笑顔を見せて下さりありがとうございました。
闘病も長く、お辛いこともたくさんあったと思います。
ゆっくりお休みになってください。
天国では大好きなサンドウィッチや甘い物、
またたくさん食べて下さいね。
ご家族のことも、優しく見守っていてください。
ご家族様
どんな時でも優しく○○さんを支えていたこと、
看護師の訪問中にもいつもそばにいて見守って下さっていたことに感謝しています。
長い期間の介護は本当に大変なことも多かったかと思います。
どうか心と身体をゆっくり休めることができますようにと、スタッフ一同願っています。
長い間、本当にありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。