贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(心不全・肺炎)
SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第21回です。
(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)
90代前半の男性です。高齢の奥様と二人暮らしでした。
慢性気管支炎や肝硬変などを患ってご自宅で療養されていましたが、
転倒による右足関節骨折により入院され、退院間近で心不全のため一度延期となられました。
ご家族の介護力の問題から一度は施設への入所の方向で調整されていたようですが、
最終的にはご家族内でのお話し合いによりご自宅に戻られました。
(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)
最後の訪問はお亡くなりになる前日でした。
ここ数日食事や水分が摂れておらず、発語もできないご様子でしたが、
訪問した看護師と奥様に対して何かを訴えるように
しっかりと視線を合わせてくださいました。
またこの日はお好きだったアイスクリームを半分ほど召し上がれたと
奥様よりお伺いしています。
在宅酸素も利用されていましたが、酸素の値は良く、
呼吸も苦しくなく過ごされていました。
(ご本人との想い出は?)
訪問当初は、日本の経済状況などいろいろと教えて下さり、
お話もたくさんさせていただきました。
また、紅葉を集めた作品を作っておられ、
「すごいだろう!」とお話されていたことが印象的です。
ケアは清拭や、更衣などご本人の体力的に厳しい場面も多かったと思いますが、
最後には「ありがとう、気を付けて」と看護師を気遣ってくださる優しい方でした。
(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)
ご自宅での生活は退院後一か月程度でしたが、
最期には奥様とお二人で見つめあう場面もあったとお伺いしており、
お二人でとても良い時間を過ごされたのではないかと思います。
私たちも微力ながらお手伝いをさせていただけて大変感謝しております。
天国から奥様のことを見守っていてくださいね。
心よりご冥福をお祈りいたします。