贈る言葉シリーズ〜利用者様の想い出(被害妄想・脊柱管狭窄症)
SORAのスタッフの心に残った利用者様の想い出をご紹介する
”贈る言葉シリーズ”。第31回です。
(利用者様について簡単なご紹介をお願いします。)
80代の男性です。お一人で暮らしておられました。
数年前から認知症と疑われる被害妄想が始まり、特に物盗られ妄想がひどく、
支援者に疑いが向くことが多くなってきた時期に看護師介入が始まりました。
看護師も言動に注意しながらの介入でしたが、
普段は穏やかで理路整然とお話しされる方でした。
ただ、毎年春先になると被害妄想が強まってくるので、
その時期はみんなでより注意を払っていたのを思い出します。
およそ4年半ご支援させていただきましたが、
直近は活動量が低下し、訪問時も臥床されていることが多くなっていた中、
ご自宅で倒れているのを様子を見に来たご家族が発見し、
救急搬送から数か月の療養を経て、
ご自宅に戻られることなく、病院でお亡くなりになりました。
(最後の訪問時のご様子はいかがでしたか?)
室内での転倒が続いていましたが、
「うまく受け身をとっていますので大丈夫ですよ。」
と明るく笑われており、普段と変わらない様子で出迎えて下さいました。
(ご本人との想い出は?)
腰痛があったため、訪問時はマッサージも行っていました。
「あなたの時間を奪ってごめんなさいね。
でも週2回あなた方がいらっしゃって私とお喋りしてくださいますでしょ?
とっても助かっていますよ。」
と看護師を気遣って下さるとても優しい方でした。
(ご本人、ご家族にお伝えしたいこと)
訪問中妹様や姪御様などご家族のお話をよくされていました。
妹様の訪問やお電話はご本人にとってはとても心強かったことと思います。
ご冥福をお祈り申し上げます。